子どもの短所は実は長所かも! 親の都合で子ども判断しない

●親には2種類ある

親の多くが子どもの短所ばかり見て、否定的に叱り続けています。
その結果、子どもは自分に対する自信が持てなくなっていますし、親子の信頼関係も崩れています。

でも、中にはそうでない親も少数ですがいます。
その人たちは、子どもの長所を見つけるのが上手で、常に子どもを肯定的に見ています。

そして、ほめることが多く叱ることが少ないので、親子の信頼関係ができています。
子どもは自分に自信が持てているので、チャレンジ精神や向上心に富んでいます。

●マイナス思考の親とプラス思考の親

前者と後者の親の違いはそもそもどこにあるのでしょうか?
ひと言で言えば、前者はマイナス思考で後者はプラス思考という違いなのです。

前者のような人は、子どもに対してマイナス思考で否定的に見ているだけではなく、全てにおいてそうなのです。

例えば、2連休の2日目の朝起きたとき、「もう休みがあと1日しかない」と思ってしまいます。
机の引き出しの中に思いがけず千円札を見つけたとき、「なんだ千円か」と思ってしまいます。
ラーメン屋では、ラーメンのおいしさより店の汚なさが目につきます。

こういう延長線上に子どもを見る目もあるわけです。
ですから、子どもを見る目だけ変えようとしても難しいので、ものの見方全般においてプラス思考の部分を増やしていくことが大切です。

●少しずつプラス思考の部分を増やす

例えば、2連休の2日目の朝、「もう休みがあと1日しかない」と思ったら、それで終わらずに、次の瞬間「でも、今日も休みだ。やったあ」と思ってみるのです。

千円札を見つけて「なんだ千円か」と思ったら、次に「でも、千円あればランチが豪華になる」と思ってみます。
ラーメン屋では、店の汚なさが目についたら、「でも、ラーメンの味は抜群だ」と思ってみます。

マイナス思考の人が一気にプラス思考に変身するのは難しいかも知れませんが、このように別の角度からプラス思考で見直してみるということなら可能なはずです。
最初は努力が必要ですが、続けていれば自然にできるようになります。

●短所を言い換えて長所として見る

そして、子どもを見るときも、同じようにしてみます。
つまり、短所に感じることがあったら、次の瞬間それを別の角度からプラス思考で見直してみるのです。

例えば、授業参観のときに「うちの子、ろくに発表もできないなんて、消極的で困る」と思ったとします。
そのとき、それで終わらずに、次の瞬間「でも、これは慎重と言えるのかも」と思ってみましょう。

「飽きっぽいなあ」と思ったら、「でも、これは好奇心が旺盛なのかも」と思ってみます。
「いつもふざけてしょうがない」と思ったら、「明るくて元気があるんだ。おもしろがって盛り上げるのが上手なんだ」と思ってみます。

「落ち着きがない」と思ったら、「エネルギーがいっぱいで活動的なんだ」と思ってみます。
「何をやるにもマイペースで遅いなあ」と思ったら、「ひとに左右されずに自分のペースでやれる子なんだ」と思ってみます。

宿題などのやるべき事をやらずに平気で遊んでいるのを見て、「けじめがつかなくてだらしがない。怠け者でずるい」と思ったら、「でも、これは神経が図太いということだな。大物かも」と思ってみます。

●今「長所」に見えることがずっと長所であるとは限らない

こういった方法を短所言い換え方、あるいはリフレーミングと言います。
リフレーミングとは、自分が物事を見るときのフレーム(枠組み)を一度外して、別のフレームで見てみるという意味です。

実際、長所と短所は紙一重であり、同じコインの裏・表の関係です。
ですから、このように見方を変えることは常に可能なのです。

そもそも、子どものある特質が、短所に見えるか長所に見えるかということは、親の都合によって決まってきます。
つまり、親にとって都合がよければ長所に見えるのです。
でも、その子が長い人生を生きていく上で、それがずっと長所であるとは限りません。

●人生では「短所」が役に立つこともある

例えば、宿題などやるべきことを後回しにしないで、真面目にきちんとやってくれる子は親にとって都合がいいです。
でも、そういう子が大人になったとき、仕事で上司に言われたことを何でもきちんとやらないと気が済まないということで、不必要に自分の首を絞めてしまうことがあるかも知れません。

逆に、宿題をやってなくても平気で遊べるという特質は、親にとっては都合が悪いので短所に見えます。
でも、そういう図太い子なら、大人になって仕事で忙しいときも、やりかけの案件を複数抱えているときも、平気で乗り越えていけるでしょう。

マイペースな子は親には都合が悪いでしょうが、人に左右されずに自分のペースでじっくり生きていける人になることでしょう。

軽々しくいい加減な発表などしないで、じっくり慎重に構えている子は、大人になってからも軽挙妄動に走らず安定感のある生活を送れることでしょう。

落ち着きがないくらいエネルギーがいっぱいで、活動的な子は、大人になってからも仕事や遊びでアクティブにばりばり活動していけることでしょう。

このようなわけで、子どもの短所は実は長所かも知れないのです。
このことを親が意識していることが大事です。
そうすれば、もっと子どもを肯定的に見られるようになり、否定的に叱り続けることもなくなります。

初出『月刊サインズ・オブ・ザ・タイムズ(福音社)2014年4月号』

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