生まれつきの資質に沿って伸ばしましょう

人の才能や性格には生まれつきの資質があります。才能としては、運動神経の良し・悪し、数学の得意・不得意、片づけの上手、下手などです。性格としては、せっかち・マイペース、社交的・内向的、嫌なことは先にやる・嫌なことは後回しなどです。

子どもの生まれつきの資質を無理に変えようとするより、資質に沿って伸ばした方がうまくいきます。なぜなら、長所にしろ短所にしろ、生まれつきの資質は簡単には変えられないからです。

絵が好きなら絵を応援してあげましょう。「絵なんか描いてないで漢字を書きなさい」と自分の価値観を押しつけないで。運動が好きなら運動を、ダンスが好きならダンスを、メカが好きならメカを応援してあげましょう。

好きで得意なことを伸ばせばいい循環が始まります。毎日が楽しくなり生き生きしてきます。自分に自信がついて、他の面でもがんばれるようになります。

それと同時に、もう一方では苦手なことに目をつむる勇気が大切です。マイペースでのんびりしている子を叱り続けてもムダです。生まれつきのリズムは変えられません。マイペースな子は穏やかで優しかったりすることが多いので、それで良しとしてください。

私の経験では、片づけの上手・下手もほぼ生まれつきです。640件の家を家庭訪問して、証拠はたくさん見てきました。片づけが苦手な子を叱り続けても簡単には直りません。

生まれながらに苦手なことは、親が叱り続けても簡単には直らないのです。直らないばかりか、深刻な弊害が出ます。よく叱られる子は、「自分はダメな子だ」と思い込み、何事にもやる気を失います。

また、親の愛情を疑うようになり、その不安から衝動的に親に心配かける行動をしてしまいます。心配する姿を見て親の愛情を確認するのです。

というわけで、生まれつきの資質に沿って伸ばすには、一方で得意なことを応援しつつ、もう一方で苦手なことを叱り続けるのはやめて、目をつむることが大切です。

この2つめが難しくて、1つめはできても2つめができない親が多いのです。2つめも実行することで子どもは大いに伸びます。子育てでは思い切って目をつむる勇気が本当に大切です。

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