叱るところからでなく、ほめるところから入る
●叱るところから入ると…
例えば、お兄ちゃんが弟を泣かせて困るというとき、どうしたらいいでしょうか?
こういう場合、親はお兄ちゃんが弟を泣かせているところを見つけて、「なんで、また弟を泣かせてるの!なんでお兄ちゃんらしくできないの!」と叱ると思います。
でも、このように叱ることで兄弟の仲をよくすることはできません。
なぜなら、こういう言い方をされると恨みが残るからです。
その恨みは、いつかどこかで晴らされることになります。
それに、叱られたお兄ちゃんの方は、「どうせ、オレは意地悪なお兄ちゃんだもんね」という自己認識を持つようになります。
●ほめるところから入れば…
ですから、叱るところからではなく、ほめるところから入ることが大切です。
まず親が自分に言い聞かせます。
「よし、ほめることで兄弟仲をよくしてやろう」
「兄弟仲のことで取り合えずほめよう」
そう言い聞かせて、何日間か目を皿のようにして機会をうかがいます。
すると、必ずほめられる機会がやってきます。
例えば、出かけるときお兄ちゃんが弟の靴を出してくれたりとか、弟の落としたお箸を拾ってくれたりなどです。
そこですかさず、「お兄ちゃん、優しいな。ありがとう」とほめます。
●意識していればほめられる
兄弟仲の例を出しましたが、これは万事に言えることです。
ポイントは「しつけたいことは取りあえずほめる」「ほめるところから入る」ということです。
これを日ごろからと意識していると、けっこうほめられる場面は見つかるものです。
でも、たいていの親たちはそういう場面を見逃してしまいます。
できて当たり前と思ってしまうからです。
せっかくのいい機会を見逃していると、後で叱ることになりす。
ですから、日ごろから「しつけたいことはほめるところから入ろう」と意識していてください。